食品工場・医療設備向けステンレスパイプ穴あけの衛生要件と加工ポイント
食品工場や医療設備向けの配管部品には、一般産業用途とは一線を画す高度な衛生性と加工品質が求められます。特にステンレスパイプの穴あけ・切断加工においては、微細なスパッタの付着ひとつが異物混入や流体トラブルにつながるため、加工方法や設備選定が極めて重要です。
本記事では、食品・医療分野で要求されるステンレスパイプ加工の衛生要件と、それを満たすための最新パイプレーザー加工機および具体的な対策ポイントについて、当社の設備・加工事例を交えてご紹介します。
食品工場・医療設備におけるステンレスパイプ加工の重要性
食品工場や医療設備において、ステンレスパイプの加工精度と衛生管理の徹底は、製品の安全性を左右する重要な要素です。ステンレスは耐食性や清潔性に優れているため、これらの分野の配管システムや機器に多用されますが、加工時に発生する「スパッタ」をいかに抑制するかが大きな課題となります。
従来のレーザー加工におけるスパッタ問題
従来のレーザー加工では、金属を高温で焼き切る際に溶融した金属の粒、すなわちスパッタがパイプ内面に付着しやすく、その除去に手間と時間を要していました。特にステンレスは鉄と比較して加工時のスパッタ温度が高く、素材表面に溶着しやすいという厄介な特性を持っています。
食品業界において、もしパイプ内に残留したスパッタが剥離して製品に混入すれば、重大な異物混入事故につながる恐れがあり、また配管内ではエアや液体のスムーズな流れを阻害する原因にもなります。そのため、これらの現場で使用されるステンレスパイプには、極めて高いレベルのスパッタレス加工が求められます。
衛生要件を満たすための最新レーザー加工機
この衛生要件を満たすための重要な加工ポイントは、最新のレーザー加工機を駆使したスパッタ発生源での対策です。例えば、当社が保有するTRUMPF製の最新ファイバーレーザー加工機「TruLaser Tube 3000」に搭載されている「スパッタガード」機能は非常に効果的です。
スパッタガード機能による内面付着防止対策
これは、穴あけや切断を行う前にパイプの内側へ特殊な液剤(油剤)を吹き付けて付着させることで、加工時にスパッタがパイプ内面に付着するのを物理的に防ぐ仕組みです。この技術の導入により、スパッタの発生を極限まで抑え、従来の課題であった後工程の洗浄や除去作業を大幅に簡略化、あるいは省略することが可能となりました。
衛生品質を左右するアシストガスの選定
さらに、加工時のアシストガスの選定も衛生品質を左右する大きな要素となります。コスト面からアシストガスに酸素ガスを使用する加工例も多いですが、ステンレスの加工に酸素を用いると切断面に酸化による焼けが発生し、これが錆の原因となってしまいます。
そのため、食品・医療設備向けには窒素ガスをアシストガスとして使用し、酸化を防ぎながら無酸素状態で溶融金属を吹き飛ばすことで、焼けのない美しい切断面と高い耐食性を維持することが不可欠です。
Trulaser3000によるスパッタレス加工事例


当社が保有する「Trulaser3000」で加工し、スパッタ除去工程の簡略化により、リードタイム短縮とコストダウンを実現できました。
“スパッタレス”ステンレスパイプ加工も、パイプ切断・穴あけ 3次元レーザー加工センター.comにお任せください!
こちらの記事では、食品工場・医療設備向けステンレスパイプの加工についてご紹介いたしました。
食品工場・医療設備向けのステンレスパイプ加工では、スパッタの発生抑制、内面品質の確保、耐食性を損なわない切断面仕上げなど、通常以上に厳しい要求が課せられます。
当社では、TRUMPF製「TruLaser Tube 3000」によるスパッタガード機能の活用や、窒素ガスを用いた無酸化レーザー加工により、高い衛生性と安定した加工品質を両立しています。その結果、後工程の簡略化によるリードタイム短縮・コスト低減も実現してきました。
食品・医療設備向けのステンレスパイプ穴あけ・切断加工でお困りの際は、ぜひ当社にご相談ください。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
