パイプレーザー加工による安全柵の特注製作

工場や作業現場において、作業者の安全を守るために設置される「安全柵」は、設備や人との接触リスクを未然に防ぐ重要な役割を担っています。特に、機械の動作範囲と作業スペースを明確に区切ることで、現場の安全性と作業効率を両立させることができます。

当社では、現場ごとの仕様やレイアウトに合わせて、パイプ加工によるオーダーメイドの安全柵を製作しています。パイプレーザー加工を活用することで、高精度な切断・加工が可能となり、組立作業や据え付けもスムーズに行える設計を実現できます。

本記事では、安全柵の基本的な役割と、パイプ加工による特注製作のメリットについてご紹介します。

安全柵について

産業用ロボットを導入する現場では、労働者の安全を確保するために、法令に基づいた厳格な対策が求められます。その中心となるのが「安全柵」の設置です。これは単なる物理的な囲いではなく、作業者とロボットの動作エリアを明確に分離し、接触による事故を未然に防ぐ重要な安全装置です。

「労働安全衛生法」では、ロボットの運転中に作業者が接触する危険性がある場合、柵や囲いなどを設けることが事業者の義務とされています。安全柵の導入は、万が一のトラブルを回避するだけでなく、企業として法令を遵守し、信頼性の高い生産体制を構築する上でも欠かせない要素といえるでしょう。

また、安全柵は設置して終わりではありません。定期的な点検や保守を通じて、常に適切な状態を維持することが求められます。加えて、生産ラインのレイアウト変更や設備の更新に伴い、安全柵の仕様を柔軟に変更できることも重要です。こうしたニーズに対応するため、現場に合わせた特注製作が有効です。

当社では、お客様の工場レイアウトに合わせた、パイプ加工によるオーダーメイドの安全柵を製作しています。高さの変更なども対応可能です。また、強度や視認性、保守性などを考慮したご提案もいたしております。

パイプレーザー加工による安全柵製作のメリット

安全柵の製作において、パイプレーザー加工は大きなメリットをもたらします。従来、パイプ材を鋸切断し、溶接によって組み上げた安全柵を一体構造で出荷する場合、大型トラックによる配送や、工場内での据え付け作業に多大な工数とコストがかかっていました。

しかし、パイプレーザー加工を用いることで、接続部に高精度な穴加工や切り欠き加工を施すことが可能となり、溶接を行わずにボルト止めによる組立式の安全柵を実現できます。これにより、各パーツを分解した状態でコンパクトに梱包・出荷できるため、大型トラックを使う必要がなくなり、配送コストが大幅に削減されます。

さらに、現場での組立作業も、ねじ止めだけで完了する設計が可能なため、溶接や精密な位置合わせといった高度な作業を省くことができ、据え付け時間の短縮や作業負荷の軽減につながります。特に、現場が比較的狭い工場や、生産ラインのレイアウト変更が頻繁な現場、省人化を図りたい企業においては、この柔軟性と効率性が大きな強みとなります。

安全柵をパイプレーザー加工で特注製作することで、コストダウンと施工性の向上を両立することが可能です。